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▼ 第63回 残念な超大作 ローグギャラクシーに思う
「RPGの歴史に残る名作となったかもしれないのに…」というのが「ローグギャラクシー」をプレイした感想だ。
「ローグギャラクシー」は昨年末ソニー・コンピュータエンタテインメントより発売されたPS2用のロールプレイングゲーム。開発は「ドラゴンクエスト[」や「ダーククラウド」などで知られるレベル5、声優に俳優の玉置宏氏や上戸彩氏を起用した超大作、印象に残っている人も多いはずだ。
■素晴らしい技術力と平凡な話
レベル5の技術力には驚かされる。ローディングなく広大なマップで動き回れ、戦闘への移行もストレスなく行われる。アクションRPGとしてゲーム自体のさわり心地も素晴らしい。ムービー量も莫大なもので、トゥーンレンダリングで表現されたアニメーションは、下手なアニメ映画より高品質だ。
だが展開されるストーリーは平凡で面白みに欠ける。主人公やヒロインの背景を描く伏線は充分といえず、感情移入が難しい。盛りだくさんな脇役の物語には、首をひねりたくなるものもある。
様々な要素が入った大きなお話しで、ゲームのストーリーとしては充分という意見もあるだろう。だがここまで美しい画面で豪華な声優を配した作品である以上、物語としても高い水準であるべきだし、映画に負けないくらいの高い志で作って欲しい。
■ボリュームがなければゲームは売れないのか?
無理に増量しているのでは、とさえ思えるボリュームも気になる。同じようなマップが延々と続き、変化のないフロアーを何階も何階も登らなくてはならない。似たような塔を連続して2回登らせる部分もある。
武器の合成や開発、アイテム収集によるキャラクターの成長などやりこみ要素も、これでもかとばかりに詰め込まれている。
よい言い方をすればやり応え満点で、ゲームのヘビーユーザーにはそれなりのボリュームを求める人も確かに多い。また、欧米では遊び応えのある長い作品の方が評価される傾向にある。
しかし、気軽にゲームを楽しみたいというユーザーには、変化に欠ける連続性は苦行に近いものがあり、筆者も何度か投げ出しそうになった。
■予定通りに発売されるのはよいことだ。が…
更にこのゲーム、発売前のバランス調整など最終的な詰めがどこまで出来ているのか、疑問に思える部分もある。
もちろん一度発表した予定通りに発売されるのはよいことだし、最終調整や細かい直しは、やり続ければ終わりがない作業であろう。だが、この水準で作り手は納得できているのだろうか。
筆者は、50時間ほどかけてこの作品をエンディングまで味わった。好きか嫌いかと聞かれれば、その感触がいつの間にか好きになっていた。プレイする価値は充分にある作品で、時間が出来たらクリア後の隠しダンジョンも試そうと思っている。
ただこのソフトをプレイすると、もっともっと面白く、わくわくしながら誰でも楽しめる作品になっていた可能性を感じざるをえない。
手間も予算もかけ話題性もあり、広くユーザーにアピールした作品だけに残念なのだ。
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