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▼レベルファイブ初の自社ブランド作品  ナゾトキ×ストーリー 今月発売されたニンテンドーDS用ソフト、「レイトン教授と不思議な町」をやってみた。この作品、不思議な町に招待されたレイトン教授と助手のルーク少年が、事件に巻き込まれながら謎を解き明かしていくというもの。プレイヤーも謎を解きながらゲームを進めるのだが、不思議な町や住民たち自身の謎も次々と浮かび上がり、ストーリーが進行することで解明されてゆく。
ソフトのパッケージに「ナゾトキ×ストーリー」と大きく書かれているように、問題を解いていく言わば「脳トレ」的な楽しみ方と、ストーリーを楽しむRPG的な面白さの双方を目指した作品。
発売元レベルファイブは、この作品でパブリッシャー業務をスタートさせた、意欲的な作品。発売1週間で12万本程度を売り上げたようで、全くの新作としては良いスタートを切ったと言えるだろう。(参考:レベル5がDS参入! パブリッシャーを目指す理由 前編)
▼気軽に出来るボリューム パズルなどの問題はあっさり解けるものから、かなり頭を使うものまで様々。ヒントが3つまでもらえるが、解けないと話が進まないものもある。この手の謎解き、本や雑誌だと詰まると答えのページを見てしまいがちだが、このゲームは安易に答えを教えてもらえない。
話もテンポ良く展開していき、眠くなったらそのまま寝ようとベッドの中でやっていたら、いつの間にか最後まで行っていた。あまり寄り道せずにクリアまでに要したのは8時間強。解けなかった謎がひとつだけ残っている。
ちょっとしたアニメーション作品を見たような気持ちにもなるし、ナゾトキもかなり楽しめた。大人から子供まで楽しめる佳品と言えるソフトで、ボリューム的にも手軽に楽しめる。もちろんまだ発見していないナゾもあるし、新しいナゾが配信されてくるなど、後に楽しめるやり込み的な要素もある。試してみる価値のある作品と、お勧め出来る。
このレイトン教授、シリーズ作品として開発されており、第2弾「レイトン教授と悪魔の箱」も既にかなり開発が進んでいるようだ。次回作もやってしまうことは間違いないので、あまり長い時間をおかずに発売してくれるととても嬉しい。
▼ゲームとストーリー このゲームをプレイして感じたのは、ストーリーとゲーム性の関係が今までのゲームとはちょっと違う、ということだ。
普通のPRGやアドベンチャーなど、ストーリーがあるゲームにはある種の文法がある。敵が現れ、苦労して倒すとより強い敵が現れる。経験を積んだり仲間を増やしたり、強い武器を手に入れることでその敵を倒すと、また新たな敵が現れる。もちろん各種のバリエーションがあるが、ゲームというメディアの特性から多くの作品が、この基本的な文法の上に成り立っている。
この文法があるため、展開は派手で設定は面白いが、ストーリー自体は平板になってしまっているゲーム作品は少なくない。ゲームとしてプレイして面白いことが優先され、そのためのストーリーになっているのだ。
だがこのレイトン教授では、こういう文法は関係ない。主人公が成長するわけではないし、強い武器が手に入るわけでもない。もちろんサウンドノベル系の作品など、ストーリー優先で展開するゲーム作品はこれまでもあった。だが、タッチパネルを用いて怪しいところを探していくところなど、この作品はゲームをプレイした気にも充分させてくれる。ストーリーベースで展開しながらも、ノベル的なゲームとは一味も二味も違うものだ。
実は、だからこそ不満もある。
▼更なる可能性 正直言うと、ナゾを追っていくそのストーリーが物足りないのである。ネタばらしになるので詳しくは書かないが、散りばめられたナゾの中には、すぐ推理出来てしまうものも多い。良質な推理小説やアニメ映画のような、ドキドキ感に欠けるのだ。ゲームの文法に拘束されない謎解きをテーマとしたものなのだから、もっと意外な展開やどんでん返しに富んだ、面白いストーリーに出来たのではと、思わずにはいられない。
つまり、ここからゲーム部分を抜いてアニメ作品や推理小説にしても、作品として面白い水準を目指して欲しいのである。
厳しい勝手な要求であるが、そういうことが出来るポテンシャルをこの「レイトン教授と不思議な町」は感じさせてくれる。DSやビデオゲーム自体に、新しいムーブメントを起こしうる可能性さえあると思う。
レベルファイブと日野氏の次回作に期待したい。
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