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▼シーマン2がいよいよ 「シーマン2 北京原人育成キット」(PS2用)の発売が10月18日と発表された。これまでセガの発表会やゲームショウなどで断片的な情報が公開されていたが、今回はしゃべる人面魚ではなく、孤島で生活する北京原人と音声でコミュニケーションするという作品だ。
開発会社ビバリウムの代表である斉藤由多加氏はゲームメーカーの出身ではなく、業界では異色の人物。これまで「タワー」や「シーマン」といった、独特のヒット作を世に送り出してきた。いろいろと仕掛けてくる人物で、池袋サンシャイン水族館にシーマンを展示し、麻布十番祭りに鯛焼きならぬシーマン焼きの屋台を出すなどメディアやユーザーを面白がらせるのが上手い。今回も作品だけでなく、どんな展開をしてくるのかも楽しみだ。
▼ハードの選択 注目したいのは、この「シーマン2」がPS2用のソフトだということ。もちろん最初の発表時期から考えれば、もっと早く発売する見込みで開発プロジェクトはスタートしたのだろう。だがあのドリームキャストで孤軍奮闘した「シーマン」の過去を思い返すと、今PS3用として「シーマン2」が出てくると面白いことが起こるのでは、発売予定がなかなか案内されないのはPS3用に作り直している可能性もあるかも、と少し考えていた。
だが結果は予定通りPS2だった。強力なタイトルが不足しているPS3からすれば残念なことかもしれないが、「シーマン2」にとっては正解な選択であろう。実は今だからこそソフトメーカーがゲームを売るためには、ハードはPS2が一番いいのではないかと考えている。
▼今だからPS2 PS2は国内2500万台以上、世界では1億台を超える台数を出荷したマシンで、その相当数はまだ家庭で現役のはずだ。しかもそのソフト開発ノウハウは蓄積されている。更にPS3でも2のソフトは遊べる。実はPS3でハイビジョン出力して2のソフトをプレイすると、驚くほどの高画質になるケースさえある。
これまでゲーム機は新しいものが発売されると、古い世代のソフトは陳腐化し売れなくなるとされていた。だが、ニンテンドーDSに代表されるようにシンプルな作品を好むユーザーも多く、高性能高画質だけでゲームに人々が引き付けられる時代ではない。巨額の開発費を必要とするPS3でソフト開発を行っても、注目を集められるとは限らない。そしてPS2は、ゲームを楽しむのに、充分な性能を持ったマシンと言えるだろう。
また今ソフトを作るならニンテンドーDSと思う方も多いだろうが、DSのソフトは一種の飽和状態。発売タイトル数が多すぎて、目立たずに数百本のセールスで終わってしまう作品まであるのが現実である。
▼求めるものは? 「しばらくPS3はやらないで、2でやるのがいいと思うんですよ」
2年ほど前にある有名プロデューサーが筆者に言ったことである。結局彼は現在、PS3用のソフト開発をしているが、つい先日会ったときも「商売的にもPS2でよかった気がするんですよね」と言っていた。PS2なら既に発売出来ていたはずで、開発予算もはるかに少なくて済んだ上に、それなりの売上げもあげられただろうというのだ。
またビジネス的な部分だけでなく、ゲームが遊びの文化として名作が後世に残っていくのであれば、これからのソフト開発においてあえて前世代のマシンという選択肢もあっていいように思う。映画がCGなど最新技術を駆使したものだけではなく、昔ながらの手法で製作されている作品にも面白いものがたくさんあるのと同じことだ。
もちろんハードが次世代機になることで、新たな表現が可能なり登場したゲームソフトはたくさんある。PS3でなくては不可能なゲーム性の作品も、どんどん登場するだろう。ただ問題は高性能高画質なハードの特性を生かしたゲームを作りたいのか、それとも面白いゲームを作りたいのか、ということではないだろうか。
無論PS2で発売しても、注目を集めるのが難しいのは他ハードと同じだ。「シーマン2」ほど知名度の高いタイトルでも、今の市場で成功するのは容易ではないだろう。プロモーションに知恵を使い、世の中の耳目を集める努力をしなくてはならないが、開発が容易でハードも普及しているPS2は今だからこそ悪くないハードに思える。
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