橘寛基の『ブログ de Gamersta!』

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help リーダーに追加 RSS 第114回 マルチ展開の目指すもの

<<   作成日時 : 2007/10/25 00:05   >>

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▼元気な会社

ちょっと前の話になるが、「モンスターハンター」(カプコン)の開発者として知られる船水紀孝氏(現クラフト&マイスター取締役 )に誘われて、福岡のゲーム開発会社サイバーコネクト2の発表会に行ってきた。同社のロゴ変更や、人気ソフト「.hack」のオリジナルアニメーション作品を発表したのだが、福岡といえばゲームショウの無料配布で問題もあったレベルファイブも有名。レベルファイブも先日、「レイトン教授」の実写映画化や、「イナズマイレブン」のアニメなどとのマルチ展開を発表している。
 これら福岡のゲーム開発会社の元気な動きを、「昔の○社や×社を見ているみたい」と揶揄する向きもあるようだ。しかし、合併や買収、経営統合を繰り返して巨大化し、シリーズものしか作れなくなっている大手企業だけではゲーム業界は面白くない。福岡の企業だけでなく船水氏の会社など、元気な会社が業界に新風を巻き起こしてくれるのは、大いに期待したい所だ。


▼固定ファンだけを狙うのか?

だがサイバー社の発表を見て、どうしても気になることがある。公開されたアニメーション作品「.hack//G.U.TRILOGY」のデモ映像は、誰に見せようと作ったものなのだろうか? という事である。早い話、「.hack」シリーズに思い入れのない人には、何がなんだかわからないものなのだ。どんなストーリーで、どのようなキャラクターが活躍し、どういう面白さがあるのか、まるで紹介されない。知らない人とっては、CGアニメのデモンストレーションを見せられているに過ぎない。
 似たような事を以前、ファイナルファンタジーの映像作品の予告を見たときも感じた。仮に一般の人の興味を引かなくても、FFには全世界に何百万人ものファンが存在するので、そこに向けた商品でも充分に商売になるという事なのだろう。ある意味、キャラクターのフィギュアを売り出すのと同じわけだ。


▼マルチ展開の狙いは

だがせっかく映像作品に挑戦するのに、最初からファンだけにとって面白いものを作ろうとしているのだろうか。だとしたら余計なおせっかいになってしまうが、何も自からマーケットを狭くする必要はないはずだ。
 もちろん熱心なファンは、確実にDVDを購入してくれる大事なお客様であろう。しかし映像作品は誰でも気軽に見てもらう事が出来るもので、ゲームよりはるかに間口が広い。プロモーションビデオが面白そうなら、そのゲームのファンでなくてもレンタル屋で借りて見ようと思うはずで、固定したファンでない層を新たに取り込むのに有効なメディアのはずだ。そこから新しいゲームのファンも、誕生するかもしれないし、そういう相互作用を起こす事がマルチ展開の狙いのはずである。


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