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▼バイオハザードV 11月3日公開の映画「バイオハザードV」の試写を見てきた。カプコンのゲーム「バイオハザード」の映画化第3弾で、シリーズ完結編となる作品だ。
ご存知の方も多いだろうが、映画バイオハザードはゲームの設定などを部分的に生かした、一種のパラレルワールド的な世界の物語になっている。共通の登場人物はいるものの、主人公アリスはゲームにはいないオリジナルだ。
ゲームファンの中には、好きなキャラクターが主人公でない事や、モンスターの強さが大きく異なる事、そしてゲームのストーリーを逸脱する事などから、映画を非難する人も少なくない。ゾンビ犬ケルベロスが三角キック一発で倒される所など、確かにゲームファンから見れば違和感を覚えるシーンも多い。
更に今作Vはゲームの設定を大きく逸脱しており、登場人物のクレア・レッドフィールド(ゲーム「2」などの主人公)もゲームと共通するのは名前だけだ。
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▼ゲームの面白さ、映画の面白さ だがゲームをプレイする面白さと、映画の面白さは大きく異なる。ゲームは何時間も時には何日もコントローラを握り締めて、自分で考え操作しながら進めて行くが、映画は2時間程度受動的に見るだけで楽しめる。
ファンの傾向も大きく異なる。ゲームファンには若い男性が多く、家で一人で楽しむ傾向が強いが、映画ファンは女性を中心とし友人やパートナーと外出する。
また基本的にCGキャラターであるゲームの登場人物を、うまく実写化するのは容易ではない。ゲームファンは誰が演じても違和感を覚え、映画ファンはそのキャラクターの良さが理解できないのだ。90年代に「マリオブラザーズ」や「ストリートファイター」などの実写映画が興行的に失敗に終わったのは、その辺りが理解できていなかった事にも原因がある。
更に、最初の映画「バイオハザード」と同時期に映画が公開された「トゥームレイダー」も、シリーズは2作品で終わった。ゲーム「トゥームレイダー」は日本ではあまり人気がないが、欧米では累計3000万本を超える人気作品であり、当時主人公ララ・クロフトは世界一稼ぐバーチャルキャラクターと言われていた。映画は主人公ララをアンジェリーナ・ジョリーが演じ、「バイオハザード」より巨額の予算で製作された大作であったが、1作目はともかく2作目は興行的に失敗に終わった。
▼原作のスピリット こう考えると映画もシリーズ化に成功した「バイオハザード」の実績は、際だったものと言える。特に今作「V」は9月の全米公開の週末、「U」より上映館数が少なくなったのに興行収入では上回ったのだ。
最初の映画のプロモーションで来日した、ポール・W・S・アンダーソン(最初の映画は監督・脚本、UとVは製作・脚本)にインタビューした事がある。彼は「ゲームのスピリットを受け継いだ」と語る。
実はこのスピリットを受け継ぎながら、映画として見て楽しい作品を製作した事が、このシリーズの成功に繋がっているように思う。原作に忠実なストーリーやキャラクターより、映画としての面白さを追及したのだ。つまりゲームが原作と言うより、ゲームを原案とした映画と言うべきであろう。
余談だが、劇場で販売されるパンフレットに筆者も原稿を書かせて頂いている。興味がある方はこちらも是非お読み頂きたい。
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