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help リーダーに追加 RSS 第117回 ゲーム業界の常識?

<<   作成日時 : 2007/11/27 11:26   >>

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▼ワインのソフトは全年齢対象
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先日発売された「ワインのはじめかたDS」(スクウェア・エニックス)を、あるバーでバーテンダーと面白がって試していた時の事である。パッケージを見ていた隣の客が呟いた。「これお酒のソフトなのに全年齢対象なんですね」。
 ゲームソフトを年齢別に区分するCERO(コンピュータエンターテイメントレーティング機構)のマークは、確かに「A:全年齢対象」となっている。そういえば以前発売された「ソムリエDS」や「酒匠DS」など、エレクトロニック・アーツの「お酒選びの新ツール」シリーズもAであった。


▼業界の基準

CEROのレーティングは5段階。「A:全年齢対象」「B:12歳以上対象」「C:15歳以上対象」「D:17歳以上対象」、そして「Z:18歳以上のみ対象」である。だがゲーム業界に携わる人は、お酒のソフトが「A:全年齢対象」である事に、疑問は感じないであろう。ソフトの内容や表現により、区分されるレーティングは、主に暴力的な表現、他に性的な表現や犯罪の描き方などが基準となる。現在のレーティング制度は、テレビゲームの「残虐な暴力表現」が、青少年に悪影響を与える可能性が指摘された事に対応する意味合いが大きいのだ。
 それゆえ、お酒のソフトであっても残虐性などが全くない「ワインのはじめかたDS」は、全年齢向けとなってしまう。制度の成立からを理解していれば当然の事とも言え、筆者もこれらのソフトが「A:全年齢対象」である事を全く自然に受け入れていた。だが、一般の人からすれば、お酒を勧めているソフトが子供も含めて全年齢対象となっているのに、違和感を覚えるのも当然であろう。


▼Zに出来ない事情

これらのソフト、明らかにお酒に関心がある人が買うものだ。タイトルやパッケージから間違って子供が買う事はありえないであろうし、大人向けのソフトである事も間違いない。パッケージの裏にも、「お酒は20歳になってから」という注意書きがある。
 だったら最初から「Z:18歳以上のみ対象」でいいのではと思われる方もいるかもしれないが、そう出来ない事情がある。現在の制度では、Zソフトは他の商品と分けて陳列する区分陳列が指導されている上、一部の自治体ではZソフトは自動的に有害図書類に指定されてしまうのだ。つまりアダルドビデオのように、18歳未満に販売すると罰則の対象となってしまう場合がある。お酒のソフトは大人向けとはいえ、そういったいわゆる「18禁」の商品とは、明らかに異なる性質ものだ。


▼レーティングの本質

おそらくレーティング制度を整備していく中で、こういうソフトの登場は考慮されていなかったのであろう。だが現在の市場はDSが普及を続け、様々なジャンルのソフトが登場し、従来の「テレビゲーム」という枠には収まりきらない商品が増え続けている。それを従来のゲームソフトの観点から分類する事に無理が出てきているのだ。
 そしてレーティングの目的は本来、消費者に正しい情報を提供する事のはずだ。それを「残虐ゲーム」問題から、やや屈折した形で運用しているのが現実である。その本質を考える場合、お酒のゲームが全年齢という事は課題として捉えておくべき問題であろう。






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